直線上に配置


2015横浜マラソン 〜ぎりぎり、ヨユウの完走〜


 クリニック開業に際し、まず自分自身で食事や体重を管理し、運動を始めようとおもいたち、2005年のホノルルマラソンに始めて参加しました。そして初マラソン完走後に、開業医として英語の論文を10本書くこと、フルマラソンを10回走ることを自分の目標にしました。論文は2014年に目標を達成していましたが、その時点でマラソンは8回でした。そのころ、運良く記念すべき第1回の横浜マラソンに当選しました。2014年12月のホノルルマラソンを走り、この横浜マラソンは自身、初マラソンから10年目、10回目の区切りのマラソンとなりました。

2010年に骨折して以降、練習の20km走や30km走後にまだ走れるという感覚が得られず、フルマラソンを走りきれる自信がもてませんでした。さらには12月のホノルルマラソンや最近の練習の途中で足がつることが多く、ストレッチなど足のケアや水分補給には気をつけていましたが、前の晩も夜中に足がつり不安でした。

数日前までは雨の予報でしたが、当日は曇りのち晴れでお天気にも恵まれました。はじめての場所だったので混雑をさけ早めに整列しました。やっとスタートセレモニーとなりタートの号砲が鳴りましたが、スタートラインを超えるまでに17分ほどかかりました。整列中は寒くてガタガタしていましたが2?3kmほどで暑くなり、上に羽織っていたカッパを脱ぎ捨てました。最初の給水は順調にとり、クリニックのスタッフと患者さんが応援にでていると打ち合わせた横浜スタジアム付近でキョロキョロしましたが、沿道にその姿を見つける事ができないまま5km地点をすぎてしまいまいた。その後、山下公園を通り、三渓園の前もすぎ、磯子をすぎたところで沿道に患者会の旗とTDJのシャツをもったクリニックのスタッフと患者さんが応援してくれているではありませんか。思いがけずに出会えてうれしくなりました。関門通過できないかも、と気持ちが折れかかっていたところですが、突然元気になり高速道路をあがって、なじみのトレーナーの方々が待機している27km地点の救護所を目指しました。

27km手前でなじみのトレーナーさんたちに出会い、ほっとしたのもつかの間、高速道路のアップダウンが足にきたのか、足がつり始めてしまいました。スタートセレモニーで市長さんが「このマラソンの売りは、高速道路から海を眺められること」とおっしゃっていましたが、高速道路の壁をつかみ、海をながめながら、「これが売りね!」とふくらはぎをのばすはめになりました。周りを見回すと同様のランナーが大勢いました。走ってはそうすること数回、なんとしても足がつり、これはリタイアか、とあきらめかけました。

ボランティアの方が拡声器で「あきらめないで!」と周囲のランナーに声をかけていました。手元の時計と事前に貼付けてきた関門時間を見比べながらなんとか27.6kmの関門を通過、そこから次の関門まで7.2km70分、自分の今の速度は1km10分半、これでは間に合いません。走り出しましたが、また足がつり、またしてもあきらめかけました。自分にあせるな、といいきかせ、まず3kmくらい歩いて足をおちつかせよう、そのあと走れれば走ってみよう、と気持ちを切り替えました。3kmくらい進むとなんとか8分から9分くらいで軽く走れるようになりました。

ぎりぎりで34.8kmの関門を通過し前方をみると、なんと2005年の初マラソンや2012年の名古屋レディースマラソンをご一緒したマラソン仲間の友人の後ろ姿を発見しました。後方から大きな声で名前をよび追いつき、お互いに久しぶりの再会を喜び合い、一緒にゴールしようと励まし合いました。しかし、それからが関門時間との戦いでした。本牧橋の関門手前で、赤いビブを着たドクターランナーに、「この辺のランナー、歩いていたら間に合わない、関門通過したら少し休めるから早く前を追って!」と声をかけていただき走り出しました。また足がつりそうになりましたが、沿道のボランティアの方が拡声器で「あと20秒、走って、走って、19、18」とカウントダウンを始め、「3」で関門の線が見え、「2」でなぜか不思議と「ヨユウ!」と言って足下の関門の線を見ながら踏み越えました。何が「ヨユウ」だ、と思いますが、あと2秒の関門通過をしたら、ゴールできる、と根拠もなく確信しました。しかしまだ2つ関門があったのです。次の関門は1分ほどの余裕で通過し安心していたら、近くを走っていたランナーの応援者と思われる方が、「この関門は厳しいんだぞ、走らないと間に合わない!あと少しだから走れ!」と声をかけているのを聞いてまた慌てて走り始めました。40km近くまで来て完走メダルをゲットできないなんて悲しすぎる、と思い必死で走りました。関門手前で先ほどのドクターランナーに「ここまでの人はみんなゴールできるから、関門までこらえて走って!」と声をかけていただき、最終関門は20秒前に通過しました。やっとゴールを確信でき、友人と手を取り合って3分前に「ヨユウ」でゴールしました。
ギリギリのゴールでしたが、お休みの日にもかかわらず応援に来てくれたクリニックのスタッフや患者さんの応援、35kmから励まし合ってゴールしたマラソン仲間の友人、そして多くのボランティアの方々の暖かい励ましのおかげで、10年前にたてた自分の目標をクリアする事ができました。途中であきらめなくてよかったです。本当にありがとうございました。
                                                         院長 記
















直線上に配置